
今回は実際に膀胱結石になったお話です。インスタライブで使用した画像と共に説明したいと思います。

実際にデデン君が結石になり、ネットで検索したところ動物病院さんのブログや結石についての説明の記事が多いことに気がつきました。今はSNSが主流になりあまりそういった記事が必要ないのかもしれません。が、実際に家族が結石になり、必要な情報をSNSのメッセージとは違く簡単に無料で読むだけで体験者の気持ちやどうしたら良いのか?というのを知れたら患者様が少しでも楽になれたら、嬉しい限りです。そのためにお金を払ってこの記事を書いています。また、入院・手術となるのはかなり辛いです。働いている私でもワンワン泣きまくりました。笑

お一人で悩まず、この記事やインスタグラムのコメントで思いを送ってください。
膀胱結石について
尿道や膀胱に元々あった結晶が石になり体の中で悪さをしてしまう病気です。
チンチラさんの場合、石の成分のほとんどが『炭酸カルシウム』によって作られます。

他の動物さんはストラバイト結石やシュウ酸カルシウムなどもあるけどチンチラさんの場合は『炭酸カルシウム』なんだね
原因としてはエビデンスはありませんが、考えうるには
・元々体内にカルシウムはあるが摂取するカルシウム量が多い(おやつやペレットなど)
・アルファルファを普段から食べている。(成長期や授乳期除く)
・肥満や運動不足
などが考えられます。

左が今回レントゲンにて見つかったデデン君の膀胱結石です。
右が尿道結石になった場合の絵です。(青のまる)
先ほど記述しましたが、カルシウムは体内にあるのが正常です。元々結晶になっており、なんらかの原因で石に変わります。石になると臓器の中で暴れ臓器内の壁にあたり、それが血尿になります。〇〇結石というのは石がある場所で名称が変わります。(簡単な説明だとこんな感じ)
特に雄のチンチラさんがなりやすく、尿道結石になると尿道がかなり細いため石がつまり、尿が出なくなります。こうなると予後がかなり悪いです。犬・猫のようにカテーテルも簡単ではなく、基本的には手術になります。稀に尿中から石が排出される事がありますが、本当に稀です。
経緯
2024年7月
頻尿とまでは言わないが、尿をした後、、、と尿の跡がありました。すぐに尿をとり病院に連れていき尿検査しました。この時の獣医師からは「尿検大丈夫だから問題ない」と職場で言われそれでも心配な私は「エコーかレントゲン撮って欲しい」と頼みましたが叶わず、、、。もちろん獣医師の許可なく勝手な行動はNGなので私自身も尿検査の結果、先生が言うのであれば大丈夫だろうと判断しました。
2024年10月3日
元気・食欲あり・よく喋る・よく腰を振る(いつもの日常)精子の量が夜多くなる。
10月4日
- 朝一 血尿確認(下画像あり)
- すぐに病院に行きレントゲンをとり0•52cm膀胱結石確認
- A獣医師先生から「すぐには亡くなるとかはないと思うからとりあえずの抗生剤を渡される。また、注射を打たれそうになるが断る(理由は下に)
- 違う病院に行き事情を説明。B獣医師先生からは「緊急性はないが痛いので今日手術しちゃいましょう!」
- 10月4日 20時半〜21時 手術無事終了。
- 犬猫と違くカテーテルを入れたりしないため(今回の例は)2泊3日で退院。
流れとしてはこんな感じです。私はデデン君がいない間・結石が見つかった時 ずっと泣いてばかりでした。
「なんのためにチンチラさんの勉強していたんだろう?」
「私のせいで痛く、辛い思いをさせてしまった。」
「飼い主失格だ、本当にごめん。」
「私が家族になっていなかったらこんなことになっていなかったかも」
もう負の連鎖が酷いですよね。。。。勉強をしていたが為に今後の再発リスク・数字を知っていたので(下記に書かれています)尚更デデン君がいなくなったら無理、、、生きていける気がしないとも本気で思ってました。完全ペットロス、グリーフMAX、、、。変わってあげたい、私になったらよかったのに、、、と辛かったです。
血尿の注意点

◀︎左が血尿 右が通常時の尿▶︎
チンチラの尿は通常時の色でも褐色になったり、時間が経つと褐色のような暗いオレンジ色や茶色になります。(食べているものによる変わることも)うちの子血尿かな?の判断は獣医師がしますが、お家での見分けは排尿したばかりの尿です。基本的には黄色のようなクリアの尿ですが少しでも濁っていたり、続けて濁っている場合は動物病院で検査してください。もし本人を最初から連れて行くのは負担やストレスが、、、と心配な場合は尿だけを持っていき検査してもらってください。(本人を連れてきて。と言うかはその先生の獣医師さんによって変わるので1番は電話で聞いてみてください。)

血尿がでてからでは遅い場合も。普段からどんな尿をしているのか、必ず確認しておこう!
二人の獣医師さんの違った意見
A獣医師さんは「様子を見てもすぐには亡くならないから。とりあえず抗生剤と注射ね。」
B獣医師さんは「痛さがありますし、早めに手術しましょう。」
この時何を信じるべき?飼い主さんの選択できる知識が必要です。
①7月の時点で尿検査だけではなく、レントゲンo r超音波検査を断られたけどそれでも撮って欲しいと伝えれば良かった。
この時点で本当は結石ができていたかもしれない。できていないかも。それは検査しないとわからない。もし結石ができていなくても自分の安心材料として、今後の検査の為ペースをしれたかも。(もしこの時点で結石ができていなくても3ヶ月の間に結石になることは考えられます)
②A獣医師さんの言葉「すぐに亡くならない?」▶︎この時点で痛いのは『確か』。痛みがある状況で何日間も放っておけない。
③尿毒症になる可能性がある。▶︎尿毒症とは
④超毒素血症の危険性

上記の考えがあり、違う病院へ。 ここからは補足です。
あくまで私の話ですが、今回当日中に手術を決めたポイントは2つです。
- デデン君本人がかなり元気だった。走り回り、食欲もあり、便の形も良い。これから先、元気もなくなり良くない状態になるのは目に見えていた為、体力があるうちにと決めました。
- 病院選びの決めては違う記事に書きたいと思いますが、SNSで手術例の詳細を載せている病院を選びました。
この記事を読んでくださっている皆様、すぐに手術を決めなくて大丈夫です。もちろんその時の状態により変わりますがご家族としっかりと話し合ってから、本人に愛を伝えてからの方がお互いにとって良いかなと思います。今まで家族の中心にいることが当たり前な存在が急にお家からいなくなると寂しく感じ、またご家族間での気持ちの温度差にも影響がでてしまうことも。手術に「絶対」はありませんから、万が一の為にも、今後の為にも良く話し合っていただけると幸いです。特に小さいお子様よりも中・高校生のご家族がいる場合、必ずお話を聞いてあげてください。病院でのご家族の様子でもわかるくらいこの年代の方達がすごく辛そうです。次の命のバトンタッチができるように。
術後の再会
少し元気はありませんでしたが(痛いので元気がなくて当たり前ですね)無事に手術が終わり退院できました。こちらの写真が実際にデデン君の中にいた結石です。

術後気をつけていること
❶カルシウム制限
食べている食材の見直し
・低カルシウムチモシーに変える。現在デデン君が食べているチモシー達です。
・アルファルファをNGに。元々デデン君はアルファルファをあげていなかったのですが、アルファルファはタンパク質・ビタミンA・カルシウムがたくさん入っており、妊娠期・授乳期・成長期のチンチラさんにはぴったりな牧草になります。ですが大人チンチラさんには栄養価が高いため肥満になりやすく、チモシーに比べるとシュウ酸も多く結石の原因になります。
もう一度書きます。チンチラさんの結石成分は主な成分は「炭酸カルシウム」です。
・アルファルファメインのペレットを避ける。
・オオバコ▶︎利尿作用効果
・クランベリーおやつ▶︎こちらも利尿効果があります。
・泌尿器のサプリ
・生牧草▶︎こちらはフォロワーさんに教えてもらいました!ありがとうございます!
水を変える
こちらもフォロワーさんに教えてもらいました!ありがとうございます!
・まずはこちらの低カルピュアウォーター。カルシウム0、07mg*水道水の場合約20mg と裏面に記載があります。このお水に変えてから良く飲んでくれるようになりました!
今まで人間も飲んでいる浄水器のお水をあげていました。これが結石の原因になるかわかりませんが、とにかくできることはしたい。後悔したくないので人間の浄水器も新しくしました(洗う時にお水使う為)
一本約220円くらいとお高めに感じるかと思いますが、すぐになくなりません。むしろ結構もちます。
・獣医師さんからのオススメ『ピュアクリスタル』 こちらも余分なカルシウムを除去してくれます。
低カルピュアウォーター➕ピュアクリスタルがデデン君のお水セットです。


❷引水量の増加
チンチラさんの平均引水量は一日40〜70m l/一匹
これは個人的な感想になりますが、自発的に飲む量が少ないと感じます。
チンチラさんの祖先は寒冷地帯・お水があまりない環境です。あまりと書いたのは、野生下での主な水は草露・岩の結露の水滴を舐めるだけでした。また、本来はとても硬い繊維質の牧草を食べていおり、シリカを多く含んでいました。硬いので咀嚼の回数も増え唾液もより多く分泌されます。しかしチモシーなどの低地に生える牧草はシリカの含有量も低く、柔らかい為より野生の時よりも引水量を取るべきなのでは?と考えています。
なので、術後気をつけたことはお水をより飲んでもらうことです。
デデン君、カラーもあり術後帰ってきてからお水を飲まなくなったこともありシリンジであげるようにしました。こちらのあげ方のポイントは別記事に書きます。
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❸清潔に
当たり前なことですが尿をしたらすぐ拭く、使用するハンモックなど定期的に洗う、チモシーを頻繁に変える(尿をしてしまう子の場合は特に気をつける)
普段から持っておきたいアイテム

シリンジo r醤油差し(みたいなもの)
尿検査を持っていったり、お水を飲ませたり、また「なにかあった場合」のための練習が必要なので持っておきたいアイテムです。複数のシリンジがあるとより便利です。
普段から気にかける点

これは結石についての日々気をつけて欲しい点です。
・おしっこの色、量、回数必ずチェック
・おしっこをする体勢も必ず見る
・普段とは違う場所でおしっこしていないか
・腰振りの回数
・精液の量も確認
・陰部があたる何かは清潔か
・引水量 、元気、食欲があるだけに頼らない
インスタグラムからの質問
Q⑴ 草食動物だと カルシウム結晶が多いの?

A「草食動物」とくくるといろんな草食動物がいます。体の構造も違えばカルシウムの尿中、便排泄量も変わってきますが、 多いのは事実です。個体差もあり、エビデンスはないですが 考えられる範囲で ・カルシウムの摂取量が多い 、アルファルファを普段から食べている 、肥満や運動不足 、元々体内にあるカルシウムが引水量が少ないことにより結石の原因も考えられるかもしれません。
Q⑵膀胱結石に気づいた症状 その時のででん君の様子は?

A 気づいた症状はおしっこのキレが悪く見えました。少し引水量の増加、 頻尿、 良く鳴く、 腰を良くふる、 精液の量増加、 血尿です。それ以外はいたって元気いっぱい走り回っていました。
Q⑶ 初期段階で気づくための検査方法 その頻度、予防法

・検査方法 超音波検査 、レントゲン 、尿検査(顕微鏡も) 、血液検査
・頻度は私なら3ヶ月に一回。(膀胱炎もなっていたので3ヶ月経つまでは1ヶ月に1回超音波検査をしに行くつもりです。)先生によっては1年に1回o r半年に1回という先生もいらっしゃるかも。
再発
「膀胱結石を外科的に摘出した症例の50%で再発し、再発までの期間は平均68日(19~440日)。 再発症例の生存期間は平均391日(74~1,074日)。外科摘出後に再発していない症例の生存期間は2,204日(1,914~2,535日)と報告されており、再発症例では予後が悪いことが示されている」
エキゾチック臨床v o l.19 小型げっ歯類の診療 監修 三輪恭嗣 学窓社 p131 3-5行目
私はかなりショックでした。ただの数字かもしれませんそれでも数字としてでてしまっている、、、、。先ほどの質問⑶でもお答えした「3ヶ月経つまでは」というのはこの数字が関係しています。
今回 尿道結石の引用はしませんが尿道の場合はそもそも予後が悪いです。
最後に

『知っていたら防げることもある』『愛する家族を守れるかも』
私が活動している理由は「知ってほしいから」
獣医師さんだけが治す、存在ではない。
また同じ思いを今している方がいるかもしれない、辛いかもしれない。
少しでも役になれれば嬉しい限りです。
もし宜しければコメントや感想、なんでもいいので送ってください!

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