こんにちは、「デデンの湯」のMです。
手術後やケガの際に動物たちが傷口を舐めたり噛んだりしないように使用されるエリザベスカラー。
「かわいそう」と思ってしまう飼い主さんも多いですが、動物の回復を守るための大切なアイテムです。
ただし、装着することで普段通りの生活が難しくなるため、飼い主がしっかりとサポートしてあげる必要があります。
今回は犬猫編と小動物編に分けて、カラー装着時に気をつけたいポイントをまとめ、最後に私自身や病院での体験談もご紹介します。
🐶🐱 犬猫編|エリザベスカラーをつけたときの注意点
1. 食事と水分摂取
- 器の高さを調整
カラーが当たって器に顔を入れにくいことが多いです。浅めの皿や高さのある台を使い、口が届きやすい工夫を。 - 水分不足に注意
水が飲めていないと脱水につながるため、1日の飲水量をいつもより意識して観察。
2. 鼻とヒゲの清潔チェック
顔をこすりつける「くしくし」動作ができなくなるため、鼻やヒゲに汚れがつきやすくなります。
鼻で呼吸する動物にとって、鼻の汚れは大きなリスク。こまめに拭いてあげましょう。
3. 行動と環境
- 家具や狭い場所に注意
カラーがぶつかりやすいので、通り道や寝床の周囲を安全に整える。 - 寝やすい場所の提供
固い床では休みにくくなるので、柔らかいベッドや広めのスペースを用意。
4. 心理面のサポート
- ストレスサインを観察
動かなくなる、過剰に暴れる、食欲が落ちるなどは要注意。 - 必要に応じて外してリフレッシュ
獣医師に相談のうえ、目を離さない範囲で短時間外すことでストレス軽減につながります。
🐭🐰 小動物編|チンチラ・ウサギ・モルモットなど
1. 食事の工夫
- 手で与える・小さくカット
カラーが邪魔でうまく食べられない場合は、野菜やペレットを小さく切って手渡ししてみましょう。 - チモシーはばらまき方式
ケージの中に散らしておくことで、どの姿勢でも食べられるように。
※ただし、おしっこをしてしまう個体もいるので、その場合はこまめに掃除を。
2. 個体差を尊重する
小動物は特に個体ごとの差が大きく、
- カットした食材でも食べにくい子
- 逆にカラーをうまく利用して食べる子
など様々です。
👉「他の子はできているのに…」と比べないこと。
またSNSで色々な意見を見ることもありますが、目の前の子に合った方法を選ぶのが一番です。
3. 鼻と呼吸のチェック
ウサギやチンチラなどは鼻呼吸が基本。
カラーで顔をこすれないため、鼻に汚れがついたらすぐに拭き取ってあげましょう。
鼻詰まりは呼吸困難のリスクになるため、毎日の確認が欠かせません。
🐾 体験談|実際にどう工夫したか
エリザベスカラーをつけている間、動物たちは普段できることが制限され、大きなストレスを感じます。
ここからは、私自身や病院での経験をもとに、ストレス軽減の工夫を体験談として紹介します。
🐭 デデンくん(チンチラ)の場合
私のチンチラ「デデンくん」もエリザベスカラーをつけたことがあります。
このとき特に気をつけたのはストレス発散の方法です。
- カラーをつけていても安全に使える 齧り木を数種類用意
- 固さや形を変えて、気分に合わせて選べるようにする
- 食欲や動きが落ちないよう、こまめに観察
齧ることで安心し、気持ちが落ち着く姿を見て、「ストレス軽減には環境の工夫が本当に大切だ」と実感しました。
🐶 犬の場合(病院での経験)
犬はカラー装着中に遊びが制限され、欲求不満になりやすいです。
そこで病院では、おもちゃを使った引っ張り合いや、頭を使う遊びを取り入れていました。
- 引っ張りっこで体を動かし、ストレスを発散
- 短時間でも一緒に遊ぶ時間を増やすことで安心感を与える
犬の場合、遊びがストレス解消と生活の質の維持につながることを実感しました。
🐱 猫の場合(おもちゃ好きな子)
猫も同じく、カラーで普段の毛づくろいや狩猟行動ができずにストレスを感じます。
おもちゃに興味を示す子には、遊びの時間を多めに確保することがとても効果的です。
- 羽根のおもちゃやレーザーポインターでの遊び
- カラーをつけていても動ける範囲で安全に楽しめる工夫
猫は**「遊び=本能的な満足感」**につながるため、ストレス緩和に有効でした。
✅ 毎日のチェックリスト
犬猫用
- ごはんがしっかり食べられているか
- 水を飲めているか、飲水量は減っていないか
- 鼻やヒゲに汚れがついていないか
- 首回りが擦れて赤くなっていないか
- カラーが家具やゲージに引っかかっていないか
- 眠れているか、いつも通りの姿勢で休めているか
- ストレスサイン(食欲不振・動きが止まる・過剰な暴れ)が出ていないか
小動物用
- ごはんを食べているか(ペレット・野菜・チモシー)
- チモシーは散らしても食べているか(尿で汚れやすいため掃除もチェック)
- 鼻に汚れがついていないか(呼吸に支障がないか)
- 体重が減っていないか(可能なら毎日または数日おきに測定)
- カラーで毛が擦れていないか、皮膚トラブルがないか
- 動きに極端な変化(じっとしている・転倒など)がないか
- 他の個体と比べず、その子に合った食べ方ができているか
まとめ
エリザベスカラーは一時的な不自由さを伴いますが、動物の回復を守る大切なアイテムです。
飼い主が食事・水分・清潔・ストレスケアに気を配り、毎日のチェックを続けることで安心して過ごせる環境を作ることができます。
私自身、デデンくんの齧り木での工夫や、病院での犬猫の遊びのサポートを通じて、**「その子に合った工夫が最大の支えになる」**と実感しました。
比べず、焦らず、目の前の子に寄り添ってサポートしてあげましょう。
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